サイドフローとトップフロー、両方使った — 風魔弐と超天

ホームラボ 2026年8月4日

PR — この記事にはアフィリエイトリンクを含みます。 レビューしている製品は、筆者が実際に購入して使用したものです。 使っていない製品に触れる場合は、その旨を明記します。 対価を受け取って特定の製品を推奨することはしていません。

リテールクーラーが足りなくなるとき

CPU に付属するリテールクーラーは、**「定格で動かす分には足りる」**ように作られています。 ブラウザを開いてオフィスソフトを使う程度なら、これで何の問題もありません。

足りなくなるのは、全コアに長時間の負荷をかけたときです。

筆者の場合は動画編集でした。 書き出しを始めると全コアが張り付き、数分から数十分その状態が続きます。 リテールクーラーでは温度が上がりきってしまい、 クロックが落ちて処理が遅くなる(サーマルスロットリング)状態になりました。

そこで i7-9700 に サイズの風魔弐(ツインタワー・サイドフロー)(購入時 5,529円)を載せました。 別のマシンの i5-8400 には、後から 超天(トップフロー)(購入時 3,149円)を使っています。

方式の違う2つを両方使ったので、その比較を書きます。

風魔弐は現在終売です。 現行モデルは 風魔参(FUMA3) になります。 超天も新品の流通が少なくなっています。 以下の話は方式の違いが主なので、現行モデルでも大枠は変わりませんが、 寸法と対応ソケットは必ず現行品の仕様で確認してください。

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サイドフローとトップフロー、何が違うのか

名前の通り、風を送る方向が違います。

サイドフロー(風魔弐)

ヒートシンクが縦に立ち、横方向に風を流します。 ケース背面の排気ファンに向かって、熱をそのまま押し出す形です。

トップフロー(超天)

ヒートシンクが横に寝て、マザーボードに向かって吹き下ろします

超天はリテールクーラーより明確に冷えました。 そのうえで VRM 周りにも風が当たるので、 「CPU の温度だけ下がって、周辺が熱いまま」という状態になりません。 数字に出にくい部分ですが、マシン全体の安定性としては効いていたと思います。

冷却力の絶対値ではツインタワーのサイドフローが上ですが、 「どこを冷やしたいか」で答えが変わります

選ぶときに見る4点

1. ケースの幅(CPUクーラー高さ制限)

ここを外すと物理的に蓋が閉まりません。

ケースの仕様に「CPUクーラー最大高さ ◯mm」と書かれています。 サイドフローのツインタワーは背が高く、ミドルタワーでも当たることがあります

トップフローは背が低いので、この制約では有利です。 小型ケースでツインタワーが入らない場合、トップフローが現実解になります。

2. メモリとの干渉

見落としやすいのがこれです。

ヒートシンク付きの背の高いメモリを使っていると、 クーラーのファンやフィンと当たります。 ファンの取り付け位置を上にずらして逃がすことになり、 その分クーラー全体の高さが増えて、今度はケースに当たるという連鎖が起きます。

背の低い(ヒートスプレッダのみの)メモリを選んでおくと、この問題自体が起きません。

3. 重量とマザーボードへの負荷

ツインタワーは重量があります。 バックプレートで固定するので落ちることはありませんが、 PCを立てて運ぶときは注意が要ります。 横倒しにして運ぶ、あるいは輸送時はクーラーを外す、という判断が必要になる場面があります。

4. ケース側のエアフローと方向を合わせる

サイドフローはケースの風の流れに乗せる前提の設計です。 前面吸気・背面排気が確保されていて初めて性能が出ます。

逆にケースファンがほとんど無い構成なら、 周囲をまとめて冷やすトップフローの方が結果が良いことがあります。

「サイドフローの方が高性能だから」という理由だけで選ぶと、 ケースによっては期待した差が出ません。

比較表

リテールクーラー超天(トップフロー)風魔参(サイドフロー)
冷却力定格運用まで
CPU周辺(VRM/メモリ)少し当たる当たるほぼ当たらない
高さ低い低い高い(要確認)
重量軽い重い
価格帯付属3千円台5〜7千円台
向いている人定格・軽負荷小型ケース、周辺も冷やしたい人長時間の全コア負荷

価格は購入時点のもので、変動します。風魔弐は終売のため、現行の風魔参で記載しています。

用途が変わっても、クーラーは残る

この記事で一番書きたいのはここです。

風魔弐を載せた i7-9700 のマシンは、もうメインPCではありません。 現在は Proxmox のノードとして24時間動いています

用途が「短時間の高負荷(動画書き出し)」から「常時稼働の低〜中負荷」に変わったわけですが、 クーラーはそのまま使い続けています。むしろ今の方が向いています。

24時間動くマシンでは、冷却の余裕がそのままファン回転数の低さになります。

一方、超天を載せていた i5-8400 のマシンは手放しました。 CPU もマザーボードも一緒に無くなりましたが、 クーラーという部品自体は、本来なら次のマシンに持ち越せるものです。

CPU は数年で買い替えます。マザーボードもソケットが変われば道連れです。 しかし空冷クーラーは壊れる要素がファンくらいしかなく、 対応ソケットさえ合えば次の世代でも使えます。 メーカーによっては、新しいソケット用のリテンションキットを別売りしています。

5,529円の買い物が、CPU 2世代分の期間にわたって使える。 自作PCのパーツの中では、かなり息の長い部類です。

使ってみて

風魔弐(サイドフロー)の良い点

風魔弐の気になる点

超天(トップフロー)の良い点

超天の気になる点

まとめ

自作PCのパーツは数年で陳腐化しますが、 空冷クーラーは方式と寸法さえ合っていれば古びません。 そう考えると、最初に少し良いものを選ぶ理由があると思っています。